1-2 旧約聖書

イメージ 1

第1課/チャート2

Ⅱ.旧約聖書

1.聖書は神の霊感によるものである

 ペテロ第二の手紙1章21節には「なぜなら、預書は決して人間の意志から出たものではなく、人々が聖霊に感じ、神によってかたったものだからである」とあります。旧約聖書は明らかに神の霊感によるものです。テモテ第二の手紙3章16節は、聖書はすべて神の霊感を受けたものであると言っています。

「inspired」(和訳:霊感を受けて)と訳されている書葉は新約聖書原本のギリシャ語では「神が息を吹き込む」という意味です。聖書は人間の意志によるものではないことを心に留めて下さい。人が神について書こうと決めたのではありません。聖書は神について人が勝手に書いた書物ではなく、神が人に与えた書物なのです。

 もう1つのキーワードはペテロ第二の手紙1章21節の「moved」(和訳:感じて)です。原本のギリシャ語では「運ばれる・流される」ということであり、丁度「帆に風を受け海面を船が進んでいく」といった意味をもちます。


2.聖書は神の言葉として尊ばれるものである

 聖書を学ぶ際には、十分に敬意をもって始めるようにすべきです。聖書は神の言葉であり、人の言葉ではないからです。1つ1つの御言葉がどれもとても重要なのです。神はモーセにこう警告しました。
 
 「私があなたがたに命じる言葉に付け加えてはならない。また減らしてはならない。わたしが命じるあなたがたの神、主の命令を守ることのできるためである」(申命記4:2) 同様の命令が餓言30:6にもあります。「その言葉に付け加えてはならない、彼があなたを責め、あなたを偽り者とされないためだ」

 聖書の締めくくりである黙示録にも、神はヨハネにこう書くように促しました。「以下の言葉をとり除く者があれば、神はその人の受くべき分を、この書に書かれているいのちの木と聖なる都から、とり除かれる」(黙示録22:19)


3.神の言葉は保たれるべきである

 神は人にご自分の言葉を与えただけではなく、全ての人が神の明らかにしたことに近づくことが出来るよう御言葉を永遠に保つことを約束しました。「主のことばは清き言葉である。地に設けた炉で練り、七たびきよめた銀のようである。主よ、われらを保ち、とこしえにこの人々から免れさせてください」(詩篇12:6,7)

 神が御言葉を守ることに関して、同様のことをイエスも言っています。「しかし、律法の一画が落ちるよりは、天地の滅びる方がもっとたやすい」(ルカ16;17) ここでいう一画とは、旧約が書かれた言葉であるヘブライ語ではとても小さい印のことです。

 旧約聖書の数を覚える簡単な方法があります。「ふるい」は3文字、「かみのけいやくしょ」は9文字です。3と9を併せて39、これが旧約聖書の数です。

 旧約は32人の人が聖霊に動かされてペンを走らせました。3600年にわたる人の歴史が記録されており、完成までに1500年を要しています。旧約は4つの部分に分けられます。律法(5冊)、歴史(12冊)、詩(5冊)、預言(17冊)です。通常、預言の初めの5冊を大預言書、残りの12冊を小預言書と呼びます。


by カレブ