創世記-ノアの箱舟(その1)

 神はこの地上に6日間で生物を創造し、最後に人を創造されました。しかし、アダムが神の言葉に背いたことにより、人に罪が入りました。その罪の性質を持った者から生まれてくる者は、矢張り罪の性質を持つことになりました。その為聖書に次のことが書かれています。“義人はいない、ひとりもいない。”(ローマ人への手紙3章10節) やがて罪の性質を持った人間は、神の御前で暴虐を行い始め、ついに神は人間を創造されたことを後悔しました。ここで紹介するノアの箱舟は、多くの人が知っている物語だと思います。

 “時に世は神の前に乱れて、暴虐が地に満ちた。神が地を見られると、それは乱れていた。すべての人が地の上でその道を乱したからである。そこで神はノアに言われた、「わたしは、すべての人を絶やそうと決心した。彼らは地を暴虐で満たしたから、わたしは彼らを地とともに滅ぼそう。あなたは、いとすぎの木で箱舟を造り、箱舟の中にへやを設け、アスファルトでそのうちそとを塗りなさい。・・・ノアはすべて神の命じられたようにした。・・・七日の後、わたしは四十日四十夜、地に雨を降らせて、わたしの造ったすべての生き物を、地のおもてからぬぐい去ります」。・・・雨は四十日四十夜、地に降り注いだ。その同じ日に、ノアと、ノアの子セム、ハム、ヤペテと、ノアの妻と、その子らの三人の妻とは共に箱舟にはいった。・・・そこで主は彼のうしろの戸を閉ざされた。” (創世記6章12節-7章16節)

 ノアは信仰により、神の言葉を忠実に行っていきました。ノアがこの神からしめされた箱舟の大きさは、現代の太平洋航路の船の大きさくらいあります。従って、この船を造るのに100年を要しました。(ノアの寿命は950歳でした) この100年間の間にノアはその船を造っただけでなく、人々に罪から離れ神の言葉に従っていくことを伝えていきました。共にこの箱舟に乗るように勧めていきました。しかし人々はノアの話を聞き入れませんでした。やがて神の裁きの日が来て、神ご自身がその箱舟の扉を閉めました。40日40夜雨が続き、地を水が覆いました。全ての人は、その地上に残され滅びてしまったのです。

 余談ですが、私の記憶では、小さいふねの時は、「舟」の字を使い、大きいふねの時は、「船」の字を使うと習いました。大きいふねの「船」の字をよく見ると、舟へんに八(はち)、口(くち)と書きます。この意味は何でしょうか?八(はち)と口(くち)と言う意味ですが、口が八つあるということは、八人(はちにん)を意味しています。このノアの箱舟に乗った人間は、八人だけでした。ノアとその妻、3人の息子とその妻たち、つまり全員で8人です。小学校で習っている時は、知りませんでしたが、とても興味深いことを習っていたのですね。 続く・・・。 By カレブ