唯一の神(その1)

1)旧約聖書の神と新約聖書の神は同一の神か?
 
 旧約聖書において、神は唯一であると言っています。

イスラエルよ聞け。われわれの神、主は唯一の主である。”(申命記6章4節)

 上記の御言葉より、ユダヤ人は、神はただおひとりだけで、他に神はいないことを知っています。その他の御言葉も同調するように神は唯一であると言っています。

“わたしは主である。わたしのほかに神はない、ひとりもない。・・・わたしは主である、わたしのほかに神はない。”(イザヤ45章5-6節)

“われわれの父は皆一つではないか。われわれを造った神は一つではないか。・・・”(マラキ2章10節)

 一方、新約聖書でも神は、唯一であると言っています。

“イエスは答えられた、「第一のいましめはこれである、『イスラエルよ、聞け。主なるわたしたちの神は、ただひとりの主である。・・・”(マルコによる福音書12章29-30節)

“わたしたちには、父なる唯一の神のみがいますのである。・・・また、唯一の主イエス・キリストのみがいますのである。・・・”(コリント人への第一の手紙8章6節)

 以上より、旧約聖書においてでも、新約聖書においても神は唯一であると言っています。それぞれの聖書でいう神が同じ神であるのか、それともそれぞれが勝手に「私だけが神」と言っているのかを知る必要があります。もし双方の言う神が違うのであれば、聖書で言っている唯一の神は、矛盾してしまいます。

 旧約聖書では、神エホバが全てを造られたとあります。

“あなたをあがない、あなたを胎内に造られた主はこう言われる、「わたしは主である。わたしはよろずの物を造り、ただわたしだけが天をのべ、地をひらき、――だれがわたしと共にいたか――” (イザヤ44章24節)

 また、新約聖書では、万物は御子によって造られたとあります。

“万物は、天にあるものも地にあるものも、見えるものも見えないものも、位も主権も、支配も権威も、みな御子にあって造られたからである。これらいっさいのものは、御子によって造られ、御子のために造られたのである。”(コロサイ人への手紙1章16節)

 従って、神エホバも、また御子も全てを創造されたと聖書は言っています。故に旧約聖書の神エホバも、新約聖書の御子イエス・キリストも同じ神、唯一の神であると言うことが出来ます。もし、神が複数であるというのであれば、前述の御言葉にあるように、神が唯一であると言っている全ての御言葉と相反することになります。

by カレブ