私たちの証し(5-6)

 「私たちの証し」は、教会に集う人々が神イエス・キリストを知り、それまでの人生が全く変えられたという実話です。

 私たちの証し(5-5)からの続きです。

 でも私は、主人をとても愛していたので、心の底から毎日彼のために神に祈っていたところ、不思議な事に彼だけの戦場行きがストップされたのでした。その後、主人の沖縄勤務が決まりました。しかし、主人と私のストレス、また今までの重荷は癒される事はありませんでした。主人は、お酒に強かったのですが、1、2杯飲んだだけでスーッと後ろに倒れる程にまで弱くなっていました。

 沖縄に来てからの私たち2人は、更に色々な事に巻き込まれていきました。私たちが借りた家の近くには、軍用地主の人が多く、お金に余裕のある人たちの住宅が立ち並んでおり、毎晩と言ってもよいほど強盗に入られているという話を聞きました。私の主人は、夕方の6時から朝の3時までの勤務でしたので、私は娘たちを守るため、主人が帰ってくるまで眠る事が出来ませんでした。そして今までのストレスや重荷を抱えたままなので、酷い頭痛がありました。

 ある日、私の実家に遊びに行きました。主人は、私の父と一緒にお酒を飲んでいたのですが、急に居なくなり、朝まで帰ってきませんでした。彼はバーで友達になった男性と一緒にお酒を飲んでいると、ガラの悪い人に絡まれてしまい、彼自身は何も悪い事をしていないのにお店の人が喧嘩になる事を恐れ、警察に通報し、彼はそのまま軍のSP(ポリス)に連れて行かれ、翌日まで帰る事が出来なかったのです。そして彼の上司にも強く説教されてしまい、アメリカに強制送還するとまで言われ、彼は精神的に追い込まれていました。

 また、私自身も2人の娘を強盗から守るため、毎晩、朝の3時まで眠る事が出来ず、アメリカからの重荷やわずらいも背負っていたので、主人を気にかける事よりも自分の事で精一杯でした。その為、彼に対して思いやりさえもかけてあげる事が出来ませんでした。しかし、日が経つにつれて、私は気力を取り戻していきました。ある日、奮発してご馳走を作り、テーブルに並べ、彼の帰りを待っていました。しかし、何時になっても彼は帰ってきません。とうとう食事を目の前に夜が明けてしまいました。初めは、飲み歩いているのかと思って、怒っていましたが、2日目になっても帰って来ません。心配になり友達に連絡したところ、SP(ポリス)に連絡した方が良いとアドバイスされ、連絡をしました。すぐに捜索が始まりました。私は三日三晩眠れずに、電話口で彼に関する連絡や彼の帰りを待っていました。そして4日目に連絡が入り、主人が亡くなった事を知りました。私はショックの余り、放心状態になりました。彼が発見された場所は、前に一緒に行った事がある、とてもきれいな海の近くでした。  
続く・・・。By カレブ