私たちの証し(5-2)

 「私たちの証し」は、教会に集う人々が神イエス・キリストを知り、それまでの人生が全く変えられたという実話です。

 私たちの証し(5-1)からの続きです。

 そして、家に居ても落ち着かず、家出を繰り返すようになり、友達とお酒を飲んだり、シンナーを吸ったり、万引きをしたりしました。その度に父親につかまっては、なぐられていました。また、何度も補導されました。今考えてみると、父も私もお互い愛しているのに、2人とも要領が悪く、ただ違う世代に育ち個性がぶつかり合っていただけの気がします。やがて父と和解をし、私もバイトを探し、ちゃんと自分の家から出勤し、門限を守り普通の生活がやっと戻ってきたと思っていました。ところが、ある女性に嘘をつかれ、落とし穴に落ちてしまいヤクザと付き合うはめになってしまいました。

 今回は本当に家に帰れなくなり、約束を破ってしまった事で父親になぐられると思うと怖くて帰れなくなると同時に、父親との約束を裏切ってしまった事が心苦しくてたまりませんでした。それなのに、そのヤクザの彼に惚れてしまい、16歳で夜の繁華街で働くようになり、毎晩のようにお酒を飲んでいました。やがてソープランドで働く事を勧められましたが、それだけは私のプライドが許さず受け入れませんでした。私は更に酒癖が悪くなり、その彼と喧嘩ばかりしていました。私の働いていた店はよく色々な組のヤクザが集まってきました。ある時、ヤクザの幹部の人と一緒に友達と朝までディスコで飲んだ帰り道で、いきなりその幹部は射殺されてしましました。

 それから月日が経つうちに、私の彼はヤクザから足を洗い、東京の方で仕事を見つけ、アパートを借りて、私の事を迎えてくれました。でも私は16歳という若さでこの世界の仲間入りをしたためか、お酒だけは手放せませんでした。それから月日が流れ、私は赤ちゃんを身ごもりました。勿論、愛する人の子供だから生むつもりでした。でも、段々と遠く離れた東京で、1人で子供を育てる事が出来るのか不安になってきました。しかも、お酒も止める事が出来ず、まだ17歳の私は色々考えているうち、回りの大人に助けてもらいながら、そして彼の両親にも赤ちゃんの事を祝福してもらおうと、沖縄に帰る事に決めました。

 沖縄に戻り彼の家に電話を入れると、彼の母親は私との結婚は認めないという事でした。私は当然だと思いました。いつも彼と喧嘩ばかりしていたからです。その後、彼の母親は彼の弟を使い、私に中絶するようにと、ほんの少しばかりのお金を持ってきました。私は悔しさのあまり、追い返しましたが、翌日もまた弟がやって来ました。私は1ヶ月ほど悩み考え、どうして良いのか分からず、毎日泣いていました。でも結局私の無責任な考えで、5ヶ月にもなる神さまから頂いた大切な命を奪ってしまいました。結局何事も上手くいかず、彼とも別れてしまいました。   続く・・・。 By カレブ