信仰が人を癒す

 聖書の新約聖書の最初の4つの本を福音書と言います。福音書は、神が肉体を伴ってこの世に来られた良きニュースのことです。イエスさまの(神の)地上での働きがこの福音書に書かれています。

 この福音書では、多くの人々が癒される出来事が記載されています。その中の私がとても好きなお話を紹介させて頂きます。

 “さてここに、十二年間も長血をわずらっている女がいた。多くの医者にかかって、さんざん苦しめられ、その持ち物をみな費してしまったが、なんのかいもないばかりか、かえってますます悪くなる一方であった。この女がイエスのことを聞いて、群衆の中にまぎれ込み、うしろから、み衣にさわった。それは、せめて、み衣にでもさわれば、なおしていただけるだろうと、思っていたからである。すると、血の元がすぐにかわき、女は病気がなおったことを、その身に感じた。イエスはすぐ、自分の内から力が出て行ったことに気づかれて、群衆の中で振り向き、「わたしの着物にさわったのはだれか」と言われた。そこで弟子たちが言った、「ごらんのとおり、群衆があなたに押し迫っていますのに、だれがさわったかと、おっしゃるのですか」。しかし、イエスはさわった者を見つけようとして、見まわしておられた。その女は自分の身に起ったことを知って、恐れおののきながら進み出て、みまえにひれ伏して、すべてありのままを申し上げた。イエスはその女に言われた、「娘よ、あなたの信仰があなたを救ったのです。安心して行きなさい。すっかりなおって、達者でいなさい」。“(マルコによる福音書5章25-34節)

 イエスさまは、死人さえも生き返らせた話が福音書にあります。神であるイエスさまに出来ないことは何もありません。でもおせっかいに癒すことはしないのです。その癒しを必要としている人の癒されたいという思いがイエスさまの癒す力を引き寄せ、その人を癒すのです。多くの人々がイエスさまの周りに居ました。弟子たちが、イエスさまがさもだれか一人にさわられたかのように話すことを理解出来ませんでした。実際多くの人がイエスさまに触れていました。しかし、この長血をわずらった女にイエスさまの癒す力が流れていったことをイエスさまは感じました。この女性は自分の財産を全て使い果たしてしまいました。彼女の癒される望みは、イエスさまだけだったのです。そしてせめてイエスさまの着ている服にでもさわることが出来たら必ず自分は癒されるという信仰を働かせていきました。そしてその信仰によって、決して疑うことをしなかったその信仰によって、この女性は癒されたのでした。「娘よ、あなたの信仰があなたを救ったのです。」 by カレブ