番外編-マルボロ・レッド

 前回の番外編で私の発音が良くないことをお伝えしましたが、今回もう一つ発音に関する話があります。
私はイエス・キリストを信じる前、お酒もタバコも嗜む者でした。この話しは、「R」と「L」の発音練習のために、マルボロを買いに行った売店での出来事です。マルボロを選んだのは、マルボロにはレッド(Marlboro red)という日本人には難しいとされる「R」の単語があるからでした。

売店に於いて】
私-「マルボロ・レッド(red)下さい」
店員-「マルボロ・ライト(light)ですね。はい、どうぞ」
どうしたら、レッドと発音している言葉に対してライトとなるのかが理解出来ませんでした。しかし少なくとも店員さんには私の発音が「L」に聞こえているということは確かでした。この日から私の戦いが始まりました。

次の日、
私-「マルボロ・レッド(red)下さい」
店員-「マルボロ・ライト(light)ですね。はい、どうぞ」

こんなことが約一週間続きました。しかし、ついにその日がやって来ました。
私-「マルボロ・レッド(red)下さい」
店員-「マルボロ・レッド(red)ですね。はい、どうぞ」
やったー! ついにやりました!
私は日本人には難しいとされた「R」の発音を、完全にマスターしたことを実感しました。
その後のタバコの美味しかったこと、美味しかったこと。

翌日、私は再び売店へ向かい、自信に満ち溢れながら言うのでした。
私-「マルボロ・レッド(red)下さい」
店員-「マルボロ・ライト(light)ですね。はい、どうぞ」
私―「えっ?」

by カレブ