番外編-犬の太郎

 私がアメリカに旅立つ1週間前、高速道路のサービスエリアで子犬を見つけました。大分汚れお腹も空いていたようでした。このままこのサービスエリアに居たら、いつか車に引かれてしまうと思うと、そのまま見過ごすことが出来ませんでした。家に連れて帰り、食事を与え、寝床を用意しました。1月初めだったので寒いだろうと、電気アンカも敷いて置きました。太郎という友達の犬の名前が浮かんできたので、その犬を太郎と名付けました。翌朝、太郎はどうしているかと寝床に来て見るとびっくり!あの電気アンカのACコードを噛み千切っていました。後で母が言っていましたが、夜中に「キャン」と太郎が泣いたそうです。もしかしたらこの時にコードを噛み千切ったのかもしれません。
 アメリカに旅立つ私を母は寂しいだろうと、私の代わりにこの犬が来てくれたのだと思いました。そして1週間が経ち、私はアメリカに旅立ちました。その後、太郎が母の心を慰めていると思っていましたが、母たちはせっせと太郎のお世話をして下さる人を探していました。引きこもりの子供がいる家族に太郎はもらわれていきました。母が報告してくれたのですが、実は犬の太郎はオスではなく、メスだったそうです。そのことが判明してから、太郎はメアリーと呼ばれることになりました。間違えてゴメンね、太郎。By カレブ