ソロモンの知恵

 ソロモン王は、イスラエルの民を導く為の知恵を神に求めた。普通、人の求めることは、長寿、富、敵の命であるが、ソロモンが求めたものは正しく、神に喜ばれた。その為、彼の前にも後にもソロモンと同じような知恵を持つ者はいないと言われた王である。

 そのソロモン王が自国の民の訴えを見事に裁いた話が聖書に書かれています。私はこの話が大好きです。

“さて、ふたりの遊女が王のところにきて、王の前に立った。ひとりの女は言った、「ああ、わが主よ、この女とわたしとはひとつの家に住んでいますが、わたしはこの女と一緒に家にいる時、子を産みました。ところがわたしの産んだ後、三日目にこの女もまた子を産みました。そしてわたしたちは一緒にいましたが、家にはほかにだれもわたしたちと共にいた者はなく、ただわたしたちふたりだけでした。

 ところがこの女は自分の子の上に伏したので、夜のうちにその子は死にました。彼女は夜中に起きて、はしための眠っている間に、わたしの子をわたしのかたわらから取って、自分のふところに寝かせ、自分の死んだ子をわたしのふところに寝かせました。

 わたしは朝、子に乳を飲ませようとして起きて見ると死んでいました。しかし朝になってよく見ると、それはわたしが産んだ子ではありませんでした」。ほかの女は言った、「いいえ、生きているのがわたしの子です。死んだのはあなたの子です」。初めの女は言った、「いいえ、死んだのがあなたの子です。生きているのはわたしの子です」。彼らはこのように王の前に言い合った。

 この時、王は言った、「ひとりは『この生きているのがわたしの子で、死んだのがあなたの子だ』と言い、またひとりは『いいえ、死んだのがあなたの子で、生きているのはわたしの子だ』と言う」。そこで王は「刀を持ってきなさい」と言ったので、刀を王の前に持ってきた。王は言った、「生きている子を二つに分けて、半分をこちらに、半分をあちらに与えよ」。

 すると生きている子の母である女は、その子のために心がやけるようになって、王に言った、「ああ、わが主よ、生きている子を彼女に与えてください。決してそれを殺さないでください」。しかしほかのひとりは言った、「それをわたしのものにも、あなたのものにもしないで、分けてください」。

 すると王は答えて言った、「生きている子を初めの女に与えよ。決して殺してはならない。彼女はその母なのだ」。イスラエルは皆王が与えた判決を聞いて王を恐れた。神の知恵が彼のうちにあって、さばきをするのを見たからである。“(列王記上3章16~28節)

 このソロモンは、箴言を書きました。ヤフーの辞書で「箴言」の意味を調べてみると、“旧約聖書の中の一書。道徳上の格言や実践的教訓を主な内容とし、英知による格言・金言・勧告が集められたもの。ソロモンその他の賢人の言葉と伝えられる。知恵の書。”とありました。機会があったら読んで見て下さい。おそらく、「えっー」とか「うん、うん そーだよね」、「はっ、はっ、はっ(笑)」などがあるかと思います。

By カレブ